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西村 裕子 by HABEN

ペット災害対策ガイドラインが改正されました。

更新日:2022年1月26日


ペットの災害対策ガイドラインが改正されました。 「同行避難」と「同伴避難」が異なることがしっかりと明示されております。 飼い主様にとって「避難所にペットを連れて行ったとしても…」と不安を持っておられると思います。

まずは、可能ならば「自宅避難」の備えをしっかりと! その上で、避難が必要ならば「共に連れて行くこと」を環境省は推奨しております。なぜならば、あらゆる意味でメリットの方が大きいから。

そのために、飼い主様も努力しなくてはなりません。 日頃のしつけ、ワクチン、ノミダニ等の予防、ペットのための避難準備などなど… そして自治体は「何もしてくれない」ではなく、取り組みを確認してみて下さい。動物愛護推進委員さんが頑張っておられるかもしれません。任期が変わる中で努力して下さっている自治体の方もおられるかもしれません。 「自分の住んでいる地域は?」と知ることが何より大切です。

避難所では、2、3日を過ぎた頃から、非日常の中でストレスも大きくなり、それがペットに向きやすくなります。(要配慮者の方へも向きやすくなります) そこには、ペット等に向けるしかない憤りとなる何かがあるのです。 でもペットを含め、全ての人たちが被災されている中で、互いに 歩み寄って行かなくてはなりません。

その頃に、ペット救護所がたちます。離れてしまうことが辛いのは、重々承知の中で、一時的にそこに預けることも、ペットにとっても飼い主様にとっても大切なことだと思います。

また避難所によっては、共にいることもできる場合もあります。 熊本の場合は、被害が少なく、避難人数も少なく、スペースが確保されていた場合に…住み分けができ「同伴避難」ができる傾向だったとの事。 そして何より、日頃からマナー良く飼い、地域コミュニティに参加していたからこそだそうです。

ですが、ガイドラインは「同行避難」と伝えております。 ペットは「避難所の外」だということ。 それは、あらゆる人たちへの安寧を考えた「ルール」です。

ペットを飼っている人は「少数派」だという事を忘れがちですが…犬も猫も、飼っている割合は20世帯に約3世帯程度です。

そういった少数派だから、我慢して下さいと言っている訳ではありません。そんな状況の中で、人にとっても動物にとっても、バランスよく寄り添えコーディネイトできる人材として「動物看護師」を投入していきたいと思います。

彼女たちは、日々の仕事の中で培われた、もっとも人と動物の生活に寄り添ってくれている人材です。 自分の手の届く範囲だとしても、できるだけ多くの「人と動物」を幸せにしたいと心から思っております。

しかし他の専門職や自治体と協働できる正しい知識と、周囲を見て、けして感情で動くことのない客観視できる経験も必要です。

たくさんの方々にご指導頂きながら、その仕組みを作り 「避難所に動物看護師さんがいてくれるから安心ね」と飼い主様に言って頂ける未来にしたいです。

飼い主様も、私たちも、ともに備えていきましょう。


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